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國吉清尚さんの湯吞、と鴨居玲さん

沖縄の陶芸家・國吉清尚さんの湯吞です。

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國吉清尚 Seisho KUNIYOSHI (1943-1999)
湯吞
口径6.5cm 高9.0cm

ダメージが大きく、見込みに灰も溜まって、販売品にはならなかったようです。

いやしかし・・もしこんなのが作品として出てきたらビビるでしょう。

なんて言うか、これ、清尚さんそのもののような気がしますね。

ちょっと関係あることなんですが・・

僕が清尚さんの作品をいくつか手に入れた頃、それらの作品に画家・鴨居玲さん(Rey CAMOY 1928-1985)の油画と似たような雰囲気を感じたんです。

で、先日、鴨居玲さんのことについて書かれた本を読んでいたら・・やっぱり・・でした。

生前の清尚さんを知っている人はぜひ読んでみて下さい。

ともに五十代半ばで自死したってことだけでなく、いろんな部分でかなり被っていると思います。

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# by stars_imperfect | 2017-08-21 12:00 | Seisho KUNIYOSHI

國吉清尚さんの豆皿

沖縄の陶芸家・國吉清尚さんの豆皿です。

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國吉清尚 Seisho KUNIYOSHI (1943-1999)
豆皿
径11.0cm 高1.5cm

カッチカチになるまで激しく焼かれ、かなり歪んでいます。

こんなのを一枚手元に置いといて、酒のツマミを載せて毎日楽しむのが幸せなんでしょうけど・・ね。

*****

「開運!なんでも鑑定団」で紹介され、かなりの人に興味を持ってもらった(はずの)清尚さんですが、まったく販売作品が出てきません。

このままだと、また人々の記憶から消えてしまいます。

(たとえ値段が高くても売りものがあるとマシなんですが・・)

美術商のAさん、Bさん、そろそろ数点出してくれませんか?笑

*****

以下は「開運!なんでも鑑定団」の作家紹介VTRのナレーションと、中島誠之助さんによる総評の全文です。(ヒマ人か・・)


<作家紹介VTRのナレーション>

パックリと口を開けすべてを飲み込んでしまうかのような華器、海上がりの如く肌がザラついた小壺、茶筅の穂先がバラバラになってしまいそうな茶碗、いずれも無骨で何の飾り気もないが、力に溢れ、見る者を惹きつけてやまない。

作者は國吉清尚(くによしせいしょう)、生涯沖縄の土と格闘し続けた陶芸家である。

1943年、沖縄県那覇市の生まれ。高校生の頃から陶芸に興味を抱き、二十歳の時、壺屋焼の名工・小橋川永昌に弟子入り。すると一気に才能が開花し、二年後の沖展に出品した陶枕は奨励賞を受賞した。同年上京し、日本大学に進学したが学校にはまったく通わず、栃木県益子町で修行。二年後故郷に帰る際は、濱田庄司がその才能を惜しみ引き留めたほどであった。沖縄では読谷村に窯を構え、試行錯誤の日々を続けた。

國吉の名を最初に世に知らしめたのは、井伏鱒二の小説「珍品堂主人」のモデルにもなった古美術研究家・秦秀雄である。秦は、鹿児島の料理店で偶然目にした國吉の何のてらいもない丸紋土瓶に惚れ込み、1975年発行の雑誌「銀花」でこれを激賞。その結果、國吉は沖縄陶芸界の新鋭として大きな脚光を浴びたのであった。

しかしもとより國吉には売れることを目指す気は毛頭なかったため、すぐさま土瓶づくりはやめてしまい、その後は自らの思いを沖縄の土に練り込み炎に託して放出するかの如く、様々なオブジェに力を注ぐようになった。当然、その作陶は既成概念にとらわれず奔放で、例えば陶芸では通常数種類の土を混ぜて陶土とするが、國吉は土味を殺すからとこれをやめ、この土味を最大限に活かす焼締だけでなく、ガジュマルや琉球松の灰などでつくった釉薬を用いたり、海水の微量成分の釉薬効果を狙い珊瑚を作品のそばや中に置いたりもした。

一方、最も嫌ったのは慣れや媚びで、國吉の作陶は常に素手で白刃に立ち向かうかの如き緊張感に満ちている。そのため、一見無手勝流のようだが隙や遊びはなく、そのすべてに動と静、緩と急が呼吸の如く息づいている。

しかし、その感受性はガラスの如く繊細だったのであろう。私生活は壮絶で、良き家庭人でありたいとの思いと、生ぬるい幸福を唾棄したいとの思いが交錯し、三度の結婚・離婚を繰り返す内、酒と睡眠薬に溺れ、1999年4月11日、丸く囲ったレンガの中に身を置き、灯油をかけて火を放った。覚悟の自殺か、はたまた自らの身体を陶器と見立てたのか。もちろんすぐさま病院に運ばれ、延命のため両脚が切断されたが、一ヶ月後帰らぬ人となった。享年56。(注:満55歳)

改めて依頼品を見てみよう。國吉清尚の壺で、高さはおよそ26センチ、肌には珊瑚を押した紋様、そして肩には大きな珪石が埋め込まれている。

果たして鑑定や如何に。


<中島誠之助さんの総評>

見る者を吸いつけてやまない魔力がありますね。躍動する血潮を感じる。

ポカッと開いた口ね、鉤の手の耳ね、肩に嵌め込まれたその珪石は海岸で拾ったもんでしょうねえ。胴に刻まれた曲線紋は珊瑚を押しつけたものです。窯に入れる時に珊瑚を立てかけたり上に被せたりして焼いているもんですから、溶けて流れて自然釉となって妖しい光を放っておりますねえ。中を覗くとね、針金を曲げた「ク」の字が押してあります。普通作品の銘というのは外側に押すもんですね。沖縄の海と土と、薪となった木、そして火、沖縄一色が産んだもんですねえ。

大切になすって下さい。

(2017年8月8日放送)

# by stars_imperfect | 2017-08-18 12:00 | Seisho KUNIYOSHI

笹山芳人さんの個展案内

四日市の陶芸家・笹山芳人さん(Yoshito SASAYAMA 1953-)の個展案内です。

8/21-9/2 @アートサロン山木

こちらのギャラリーさんでの個展は、たしか二年に一度だったはず・・

笹山さんって、ものを見る眼が良いのと、わざとらしいものをつくらないので、どの作品を選んでも飽きることはないですよ。

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# by stars_imperfect | 2017-08-17 12:00 | Yoshito SASAYAMA